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2011年7月アーカイブ

一般的な高圧ガスのバルブ(継手)の形状の規格は
W22-14山 右ネジ オス
と呼ばれるものです。

「W22」とは「"ウィットネジ"で口径が22mmのもの」という意味になります。 また、「14山」とは「ネジ山が(1 inchの中に)14個ある」という意味になります。

ネジの規格はメートルネジやユニファイネジ、管用テーパネジなどさまざまな規格がありますが、ウィットネジもそのうちの一つです。 ただし、ウィットネジという規格は高圧ガス容器のバルブの接続口として以外はほとんど使用されておらず、すでにJIS規格では廃止されています。

海外の高圧ガス容器のバルブは日本のものと異なります。 米国はCGAという規格であり、英国はBS、ドイツはDINという規格で作られています。

主なガスのバルブの形状

ガス種規格備考
酸素・窒素・アルゴン・
炭酸ガス・亜酸化窒素
W22-14 右ネジ
関東式(=オス)・関西式(=メス)がある。
ヘリウムを除く不活性ガスと
酸素はすべてこれに該当する
ヘリウム W21-14 左ネジ
(あるいは、
W20.9-14山 左ネジ)
一部、CGA350(R当たり)
径が小さく、左ネジである
水素W22-14 左ネジ 可燃性ガスであり、事故防止のため左ネジ
医療用酸素
ヨーク式バルブ
又は W22-14山 右ネジ
誤接続防止のため、一部医療用のものはヨーク式が使われており、 W22-14右とヨーク式の両方が使用されている。
笑気ガス
(医療用亜酸化窒素)
W27-P2 右(医療用)
ヨーク式(医療用)
医療用のもののみ誤接続防止のため、
口径が大きい
医療用炭酸ガス W27-P2 右(医療用)
ヨーク式(医療用)
医療用のもののみ誤接続防止のため、
口径が大きい
アセチレン 特殊アセチレン用バルブ アセチレンはガットを使用して締め付ける特殊な形状のバルブ
PRガス W22-14右ネジ、左ネジともにあり 放射線測定用の特殊なガス。メーカーによって右ネジ・左ネジ両方があり、充填圧力が異なる場合がある。

一般的に、高圧ガスの容器側のバルブはオスネジですが、関西地域では雌ねじタイプのバルブの容器も流通しています。

医療用の酸素・亜酸化窒素・炭酸は、いずれもヨーク式がありますが、ガスによってピンの位置が異なり、相互接続できないようになっています。

高圧ガスバルブの参考例

(1) 一般的なバルブの形状

bulbe.png CO2_gas_outlet.JPG

接続部のネジはW22-14右ネジが一般的ですが、W22-14左、W21-14左等があります。

(2) W22-14だが手回しではないタイプ

bulbe-wrench-type.jpg

一般的なバルブと同じ種類ですが、バルブの開閉部分の構造のみ異なります。このタイプの場合は、バルブの開閉に工具(Hハンドル等)を使用します。

(3) 医療ガスに使われるヨーク式バルブの形状

bulbe-york.png yoke-outlet.jpg



(4) アセチレンのバルブの形状
bulbe-C2H2.png

手回しハンドルと工具締めタイプ

bulbe-handle-type.jpg

手回しハンドル

手で開閉できるタイプのバルブハンドルです。このタイプの場合は、バルブ保護のため、移動時はボンベキャップを取り付けてください。

bulbe-wrench-type.jpgのサムネール画像

工具締めタイプ

工具を使用して、バルブを開閉します。バルブ保護のプロテクターが固定されています。
bulbe-wrench-type-Hhandle2.jpg bulbe-wrench-type-Hhandle1.jpgのサムネール画像


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