第九条の九
法第十五条の二 の規定による
医療機器
又は
医学的処置若しくは手術の用に供する衣類
その他の繊維製品の
滅菌又は消毒(以下「滅菌消毒」という。)の業務を
適正に行う能力のある者の基準は、
次のとおりとする。
ただし、クリーニング業法 (昭和二十五年法律第二百七号)第三条第三項第五号 の規定により行う医学的処置若しくは手術の用に供する衣類その他の繊維製品(以下「繊維製品」という。)の消毒のみを委託する場合にあつては、第十三号に掲げる基準とする。
一 受託業務の責任者として、
滅菌消毒の業務(以下「滅菌消毒業務」という。)に関し相当の経験を有する
医師、
歯科医師、
薬剤師、
看護師、
歯科衛生士、
臨床検査技師又は
臨床工学技士
を有すること。
ただし、病院、診療所又は助産所の施設で滅菌消毒業務を行う場合は、滅菌消毒業務に関し相当の知識及び経験を有する者を受託業務の責任者とすることができる。
二 受託業務の指導及び助言を行う者として、
滅菌消毒業務に関し相当の知識及び経験を有する医師等を選任していること。
ただし、病院、診療所又は助産所の施設で滅菌消毒業務を行う場合は、この限りでない。
三 従事者として、
滅菌消毒の処理に使用する機器の取扱いその他の受託業務を行うために
必要な知識及び技能を有する者
を有すること。
四 構造設備が安全かつ衛生的であること。
五 滅菌消毒作業室、
繊維製品の洗濯包装作業室、
滅菌又は消毒済みの医療機器又は繊維製品の保管室
が区分されていること。
六 滅菌消毒作業室は、
受託業務を適切に行うことができる十分な広さ及び構造を有すること。
七 滅菌消毒作業室の機器及び設備は、
作業工程順に置かれていること。
八 滅菌消毒作業室の床及び内壁の材料は、
不浸透性材料(コンクリート、タイル等汚水が浸透しないものをいう。)
であること。
九 保管室は、
室内の空気が直接外部及び他の区域からの空気により
汚染されない構造であること。
十 次に掲げる
機器及び装置
又は
これらに代替する機能を有する機器及び装置を有すること。
イ 高圧蒸気滅菌器
ロ エチレンオキシドガス滅菌器及び強制脱気装置
ハ 超音波洗浄器
ニ ウォッシャーディスインフェクター装置
(洗浄及び消毒を連続して行う装置をいう。)
又は
ウォッシャーステリライザー装置
(洗浄及び滅菌を連続して行う装置をいう。)
十一 汚水処理施設及び排水設備を有すること。
ただし、共用の汚水処理施設を利用する場合は、この限りでない。
十二 運搬車並びに密閉性、防水性及び耐貫通性の運搬容器を有すること。
ただし、病院、診療所又は助産所の施設で滅菌消毒業務を行う場合は、運搬車を有することを要しない。
十三 クリーニング業法第三条第三項第五号 の規定により行う
繊維製品の消毒を行う場合にあつては、
当該業務を行う施設について、
クリーニング業法第五条第一項 の規定により、
都道府県知事にクリーニング所の開設の届出を行つていること。
十四 次に掲げる事項を記載した標準作業書を常備し、従事者に周知していること。
イ 運搬
ロ 滅菌消毒の処理の方法
ハ 滅菌消毒の処理に使用する機器の保守点検
ニ 滅菌消毒の処理に係る瑕疵があつた場合の責任の所在に関する事項
十五 次に掲げる事項を記載した業務案内書を常備していること。
イ 取り扱う医療機器及び繊維製品の品目
ロ 滅菌消毒の処理の方法
ハ 滅菌の確認方法
ニ 運搬方法
ホ 所要日数
ヘ 滅菌消毒を実施する施設の概要
ト 業務の管理体制
十六 従事者に対して、適切な研修を実施していること。
2 前項の規定にかかわらず、
病院、診療所又は助産所の施設で滅菌消毒業務を行う場合であつて、
当該病院、診療所又は助産所が滅菌消毒業務を実施するために、
適切な構造及び設備を有していると認められる場合は、
同項第四号から第十一号までの規定は適用しない。
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