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医療用酸素 medical oxygen

酸素

Oxygen

O2 : 32.00

本品は空気液化分離法により製造された酸素である.

本品は定量するとき, 酸素(O2)99.5vol%以上を含む.

性状 本品は大気圧下において無色のガスで, においはない.

本品1mLは温度20°C, 気圧101.3kPaで水32mL又はエタノール(95)7mLに溶ける.

本品1000mLは温度0°C, 気圧101.3kPaで1.429gである.

確認試験

本品及び酸素1mLずつを, 減圧弁を取り付けた耐圧密封容器から直接ポリ塩化ビニル製導入管を用いて, それぞれガスクロマトグラフィー用ガス計量管又はシリンジ中に採取する. これらのガスにつき, 次の条件でガスクロマトグラフィ ー〈2.02〉により試験を行うとき, 本品から得た主ピーク及び酸素から得たピークの保持時間は等しい.

試験条件

純度試験の試験条件を準用する.

純度試験

窒素 本品1.0mLを, 減圧弁を取り付けた耐圧密封容器から直接ポリ塩化ビニル製導入管を用いて, ガスクロマ トグラフィー用ガス計量管又はシリンジ中に採取する. この ものにつき, 次の条件でガスクロマトグラフィー〈2.02〉により試験を行い, 窒素のピーク面積ATを求める. 別に混合ガス調製器に窒素0.50mLを採取し, キャリヤーガスを加えて全量を正確に100mLとし, よく混合して標準混合ガスとする. その1.0mLにつき, 本品と同様に操作し, 窒素のピー ク面積ASを求めるとき, ATはASより大きくない.

試験条件

検出器 : 熱伝導度検出器

カラム : 内径3mm, 長さ3mの管に250~355μmのガスクロマトグラフィー用ゼオライト(孔径0.5nm)を充てんする.


カラム温度 : 50°C付近の一定温度

キャリヤーガス : 水素又はヘリウム

流量 : 窒素の保持時間が約5分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能 : 混合ガス調製器に窒素0.5mLを採取し, 本品を加えて100mLとし, よく混合する. その 1.0mLにつき,上記の条件で操作するとき, 酸素, 窒素の順に流出し, その分離度は1.5以上である.

システムの再現性 : 標準混合ガス1.0mLにつき, 上記の条件で試験を5回繰り返すとき, 窒素のピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.

定量法

(i) 装置図に示すものを用いる. Aは二方活栓aを有する100mLのガスビュレットで, b~c , d~e及ひe~fは0.1mL目盛り, c~dは2mL目盛りである. Aは水準管Bと肉厚ゴム管で連結し, A及びBのほぼ半容に達する量の塩化アンモニウム・アンモニア試液を満たす. ガスピペットCの吸収球gには直径2mm以下の線状の銅をコイル状に細く巻いたものを多数上部に達するまで詰め,更に塩化アンモニウム・アンモニア試液125mLを入れ, ゴム栓iを閉じ, Aと肉厚ゴム管で連結する.

(ii) 操作法 aを開きBを下げてg中の液をaの活栓孔のところまで吸い上げた後, aを閉じ, 次にaの試料導入管hに通じる孔を開き, Bを上げて塩化アンモニウム・アンモニア試 液をA及びh中に全満した後, aを閉じ, 試料容器をhにつな き再びaを開いて, Bを下げながら本品約100mLを精密に量る. aのCに通じる孔を開きBを上げて本品をg中へ送り込み, aを閉じてCを5分間, 前後に穏やかに振り動かす. 吸収されずに残るガスをaを開きBを下げてA中へ戻し, その容量を量る. この操作を繰り返し, 吸収されずに残るガスの量が恒量になったときその容量を量りV (mL)とする. ただし, C中 の塩化アンモニウム・アンモニア試液を新たにした場合は少なくとも4回上記の操作を繰り返した後の定量値を採用する. ただし, 採取量及びV は, 20°Cで気圧101.3kPaの容量に換算したものとする.

酸素(O2)の量(mL)=本品の採取量(mL)-V (mL)

貯法

保存条件 40°C以下で保存する.

容器 耐圧密封容器.

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